「肩が前に丸まって見える」「首こり・肩こりがつらい」――それは巻き肩が原因かもしれません。巻き肩は、胸まわり(小胸筋)や前側の筋肉が硬くなり、背中側(下部僧帽筋・菱形筋・外旋筋)がうまく使えていないことで起こりやすく、見た目だけでなく不調の原因にもなります。
名古屋・吹上のパーソナルジム「E.V.O」で姿勢改善とボディメイクを専門に指導している石原慎之介が、自宅でもできる正しいトレーニングとやりがちなNGをまとめました。今日から整えていきましょう。
巻き肩セルフチェック
- 立ったとき、親指が内側(体側)を向いている
- 横から見ると、耳が肩より前に出ている
- 腕を上げると首や肩に力が入りやすい
- デスクワーク後、胸が縮こまる感覚がある
2つ以上当てはまるなら、胸の硬さをほぐしつつ、背中・肩甲帯の「使えていない筋」を目覚めさせるのが近道です。
正しいアプローチの順番
- リリース&ストレッチ: 胸(小胸筋)・広背筋・胸椎の伸展を出す
- アクティベーション: 前鋸筋・下部僧帽筋・外旋筋群を目覚めさせる
- 統合(動作づくり): 肩甲骨の「下制・後傾・外旋」を保ったまま腕を動かす練習
巻き肩改善に効果的なトレーニング5選
① 胸(小胸筋)ストレッチ+フォームローラー胸椎エクステンション
目的: 前側の硬さを解放し、胸椎を伸展方向に誘導する
やり方: ドア枠に前腕を当てて胸を開く(左右各30〜40秒)。次にフォームローラーを背中(胸椎)に当て、両手を頭の後ろで組んで軽く反らせる×8〜10回。
ポイント: 腰を反らず、動かすのはあくまで胸椎。呼吸は止めない。
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② ウォールスライド(前鋸筋アクティベーション)
目的: 肩甲骨の上方回旋と後傾を促し、肩がすくむ癖を修正
- 壁に前腕を当て、肘90度・肩幅にセット
- 肘を壁に軽く押し当てたまま、前腕をスライドして上へ
- 肩をすくめず、肋骨を締める意識で10〜12回
ポイント: 胸で反らず、みぞおちを軽く背骨側へ。肩甲骨が肋骨に吸い付く感覚を狙う。
③ プローンYレイズ(下部僧帽筋)
目的: 肩甲骨の下制・後傾を担う下部僧帽筋を活性化
- うつ伏せで胸の下に薄いクッション(任意)
- 親指を天井に向け、腕で「Y」を作るように持ち上げる
- 反動なしで8〜12回 × 2セット
ポイント: 首ではなく背中の下側が働く感覚。肋骨は締めて腰反りを防ぐ。
④ バンド外旋(ローテーターカフ/肩の外旋筋)
目的: 上腕骨の内巻きを抑え、肩の位置を正す
- 肘を体側に固定(タオル挟むと◎)
- チューブを軽く張った状態から外へ開く
- 左右12〜15回 × 2セット
ポイント: 肘が前後に動かないよう固定。肩をすくめない。
⑤ プッシュアップ・プラス(前鋸筋仕上げ)
目的: 肩甲骨の外転・上方回旋能力を高め、肩前の詰まり感を解消
- 膝つきプッシュアップの姿勢を作る
- 腕は伸ばしたまま、肩甲骨だけを前へ「押し出す」
- 10〜12回 × 2セット
ポイント: 腕立てではなく「肩甲骨を前へ滑らせる」動き。胸を落としすぎない。
やりがちなNG例
- 肩をすくめるラットプル/サイドレイズ: 僧帽筋上部ばかり使い、首こり悪化の原因に
- ベンチプレス偏重: 胸前面がさらに硬くなり巻き肩助長。バランスを取る背面種目をセットで
- 後ろ首のプレス(ビハインドネック): 肩関節にストレス大。可動性が十分でない限り避ける
- 反り腰で代償: 胸椎でなく腰椎で反ってしまうと逆効果。肋骨を締める意識を
週3回・10分のおすすめルーティン
- 胸ストレッチ+胸椎ローラー:各40秒+10レップ
- ウォールスライド:10〜12回
- プローンYレイズ:8〜12回
- バンド外旋:12〜15回
- プッシュアップ・プラス:10〜12回
上から順に1〜2セット。デスクワークの合間にウォールスライドだけ単発で入れるのも効果的です。
まとめ|胸をゆるめ、背中を目覚めさせる
巻き肩は「胸の硬さ」+「背面のサボり筋」の組み合わせで起こります。ほぐす→目覚めさせる→動作で統合の流れを週3回続ければ、見た目も不調も着実に変わります。
本気で整えたい方へ
名古屋・吹上のE.V.Oパーソナルジムでは、姿勢改善とボディメイクを同時に叶える個別プログラムをご用意しています。巻き肩や猫背でお悩みの方は、まずは体験セッションへ。